明洞（ミョンドン）の隣、乙支路3街駅11番出口を出るとコルベンイ（つぶ貝）のお店が集まるコルベンイ通りがあります。いくつものコルベンイ店がそれぞれ自慢の味でお客さんを引き寄せますが、そのなかでも1975年に創業し現在で3代目となる豊南コルベンイを紹介します。

シンプルな器のなかに、細く刻んだネギとぷりっとしたコルベンイ（つぶ貝）が鮮やかに、ピリ辛く味付けされて出てきます。コルベンイは水深70mから130mの深いところで海藻を食べて育ったものを使用。さまざまな野菜を入れて和えた一般的なコルベンイとは異なり、細いネギがたっぷり。ネギのツーンとする香りが、コルベンイの生臭さを抑えます。ネギからでる適度な水分と甘さがコルベンイと合うのでたくさん使うのだそうです。

* コルベンイ 1皿: 25,000ウォン (2～4人分)
※ここでのコルベンイとは「コルベンイムチム（つぶ貝をピリ辛く和えたもの）」のことを指します。

食べれば食べるほど辛さが増す「豊南コルベンイ」。これは唐辛子粉をヤンニョムに使っている証拠！辛いものが苦手な方は注文のときに、「メプチアンケ　へジュセヨ（맵지않게 해주세요/辛くしないでください）」と伝えましょう。そしてテーブルごとに酢が置かれています。少し酸味を加えてみたいとき、お好みに合わせて適度な量を入れてみましょう。

3分の2ほど食べたらククス（麺）を注文しましょう!豊南コルベンイのククスサリはコルベンイのタレであらかじめ味付けされて出てきます。ククスをコルベンイの器に入れ、残った具材と一緒にまんべんなく混ぜ合わせたあと食べましょう。豊南コルベンイでは生麺を使用しているため、麺にコシがあるのが特徴！このシコシコした触感のため、一度食べると病みつきに。ククスサリ1つ3,000ウォンで2～4人分まで食べられます。
* ククスサリ1皿3,000ウォン


※ククスサリとは？
一般的にククス、ラーメンなど、追加して入れる麺類のことをサリといいます。
ここではククスを入れるのでククスサリと呼んでいます。

テーブルにつくと出てくるタンコン（ナッツ）、そして少しあとに出されるケランマリ（たまご焼き）とオデンクク（おでんスープ）。豊南コルベンイではこのすべてが何度でもおかわりできます。ピリリと辛いコルベンイにケランマリは相性抜群！気兼ねなくおかわりしてみてください。

乙支路コルベンイ通りはスーパーマーケット前の簡易テーブル（パラソル）で缶詰のコルベンイをつまみとして出していたことが広まり、現在のコルベンイ通りに発展するようになったのだといいます。もともとは茶洞（タドン/明洞の近くの地名）というところではじまりましたが、コルベンイ通りとして発展したのは乙支路です。韓国ならではのおつまみでビールを一杯飲みたいとき、コルベンイ通りの「豊南コルベンイ」を訪れてみてはいかがでしょうか。