1900年から現在まで、ソウルの街を見守り続けた「旧ソウル駅」
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<文化駅ソウル284(旧ソウル駅舎)の外観> |
ソウルの玄関口、ソウル駅。地方や空港へのアクセスの中心となるこの駅は、韓国人のみならず、多くの外国人旅行者が利用する空間でもあります。そんなソウル駅のすぐ隣に位置するのが今回ワウソウルがご紹介する「文化駅ソウル284(旧ソウル駅舎)」です。さかのぼること1900年7月。京仁(キョンイン)鉄道の開通に伴い建築された旧ソウル駅は付近に南大門市場があったことから「南大門駅」と呼ばれ市民に親しまれていました。ところが1923年、日本による統治時代には当時のソウルの地名から「京城(けいじょう)駅」と名称が変わり、終戦後の1947年に再び「ソウル駅」という名を取り戻しました。
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駅から、芸術文化の空間へ 旧ソウル駅は実に長い歳月をこの場所で過ごしました。2004年、KTXの開通に伴い現ソウル駅が建築されたことで駅としての役目を終えた旧ソウル駅は、2012年4月に「文化駅ソウル284」という市民の為の芸術文化交流施設として生まれ変わりました。一般公募で決められた「文化駅ソウル284」という名称には歴史的・空間的・都市的象徴性という意味が込められていて、旧ソウル駅の史跡番号であった「284号」も付けられています。ここでは、文化と大衆を1つに繋ぐことをコンセプトに幅広い分野の芸術・美術作品が展示されています。
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当時の姿がそのまま生きるレトロな館内へ 旧ソウル駅を設計したのは「塚本靖」という日本人建築家で、東京駅を設計した「辰野金吾」の弟子であったと伝わっています。それゆえどことなく東京駅と似た印象を持つのが特徴的です。幾度となくリモデリング工事が繰り返されてきた旧ソウル駅ですが、現在は建築当時の姿にもっとも近い形で復元された館内を見ることができます。
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気軽に立ち寄れる開かれた空間 「文化駅ソウル284」は入場無料。毎週月曜日と韓国の名節、展示品の入れ替え日以外であれば、いつでも気軽に立ち寄ることができる開かれた空間です。入り口を入って右側にある受付カウンターでチケットの半券と開催中の展示についてのパンフレットを受け取って入場します。この際、韓国語・日本語・英語・中国語に対応した案内ガイドももらっておくと便利でしょう。

<受付の様子 > | 
<チケットの半券 > | 
<外国語対応の案内ガイド > |
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さまざまなモニュメント 館内に入ってすぐのところにある中央ホールはかつて多くの人々が行き来した場所でもあります。ここにはさまざまなモニュメントが展示されていて、来館者を愉快に出迎えてくれます。館内では基本的に写真撮影がOKですが一部撮影禁止の作品もあるのでご注意ください。
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歴史と文化が調和する芸術作品がずらり 若手から世界的に有名な芸術家まで、さまざまなジャンルで活躍する人々の作品があちこちに展示されています。韓国の美が生きる展示は外国人旅行者にとってはもっとも興味深いものではないでしょうか?展示内容は1年に数回入れ替わるというので、何度訪れても楽しめるというのが「文化駅ソウル284」の最大の魅力です。
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貴重な展示が盛りだくさん、復元展示室2は必見! かつて理髪所として利用されていた空間は「復元展示室2」となりました。ここでは、旧ソウル駅を原形修復した際に出てきた資材や部品などが歴史的資料とともに展示されています。「文化駅ソウル284」のもっとも奥深い部分に触れられる空間です。
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空いた時間に立ち寄りたいスポット ソウル駅は何度も利用したことがあるけれど「文化駅ソウル284」には行ったことがないという方、建物の存在は知っていたけど、それがなんなのかわからなかったという方にもぜひ、次回の韓国旅行では訪れてみていただきたいスポットです。空港鉄道の時間調整やKTX乗車までの空いた時間をソウル駅に隣接するロッテマートやロッテアウトレットで過ごすのもよいですが、芸術に触れる時間として有効活用されるのもまた、よい思い出となるでしょう。
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店舗名 |
文化駅ソウル284(旧ソウル駅舎) (ムナヨッソウルイーパルサ/문화역서울284) |
観光エリア |
南大門市場 |
住所 |
서울특별시 중구 봉래동2가 122 ソウル特別市 中区 蓬莱洞2街 122 地図を見る |
アクセス |
・ソウル地下鉄1号線 ソウル駅駅(ソウルリョク、서울역역、Seoul Station) 2番出口 徒歩1分
・ソウル地下鉄4号線 ソウル駅駅(ソウルリョンニョク、서울역역、Seoul Station) 2番出口 徒歩1分
-2番出口を出ると、すぐ目の前に「文化駅ソウル284(旧ソウル駅舎)」があります。
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電話 |
02-3407-3500(+82-2-3407-3500) |
ホームページ |
http://seoul284.org/ |
営業時間 |
火~日曜日:10:00~19:00(18:00まで入館可能) |
定休日 |
毎週月曜日、元旦・旧正月の当日、展示の入れ替え等で臨時休館の場合もあり |
言語対応 |
一部スタッフ日本語、英語、中国語可能 |
入場料 |
無料 |
記事公開日 2013-08-01 最終更新日 2013-08-01
※上記の観光地情報は予告なく変更される場合があります。