ソウルで最も古く、たくさんの歴史が詰まった南大門市場。ここで長い間一貫して続く味と良心的な価格で、南大門市場を行き来する多くのお客さんの心をつかむ名店をみなさんに紹介します。

南大門市場では多様な食べ物を提供する数多くの飲食店が市場の隅々にまで、ひしめきあっています。そのなかでも50年以上、2代にわたって南大門を見守り続け、市場の主ともいえる存在となった「ハンスンジャ・ハルモニ・カルグクスチプ」。韓国の大手テレビ局MBC、KBS、SBSの3社で名店として紹介されるほどで、南大門の美味しい店といえばここ！と浮かんでくるお店です。また2011年には次長課長の河本準一がこの店でロケをしたあと、日本人のお客さんが少しずつ増えてきたのだとか。お店は地下鉄4号線会賢（フェヒョン）駅5番出口を出て、南大門市場に入り50m進んだ右側に位置します。お店の入口を見ると、なんと思わず口をぽかんとあけてしまうほど、タワーのように高く積まれた器が！この器こそがお店の人気を示しているかのようです。

注文を受けてすぐに提供されるステンレスの器には、カルグクスがたっぷり。このお店のカルグクスの美味しさは麺にあります。実際にお店で手打ちされた麺は太さも長さもそれぞれ異なります。ニボシと干しタラでダシをとったスープで麺をゆでると、カルグクス特有のとろみのあるスープが生まれます。そこに盛り付けられた海苔と辛味がスープとほどよくマッチ！それはもう絶品です！カルグクスは4,500ウォン。

どのメニューを注文してもサービスとして提供される「ビビン冷麺」。メニューにあるカルグクスよりも、このビビン冷麺の味が忘れられずに繰り返し訪れるお客さんも多いのだといいます。このお店の冷麺はゴマ油がたっぷり入って香ばしく、あまり辛くないため、辛いものが苦手な人も大丈夫。冷麺を混ぜたあと、まず一口味見しテーブルにある酢を適量、お好みに合わせて入れてください。

小さな器に山盛りにされたキムチ。食べるぶんだけ、食べやすい大きさに切ってお皿に入れるとよいでしょう。あまり辛くなく、浅漬けなのでシャキッとみずみずしい食感です。キムチをカルグクスに入れ、混ぜて食べても美味しいですよ。

1日に数十万人が訪れる南大門市場。そんな大きな規模だけに多様な食べ物があふれています。その中で長い間、庶民の代表的な食べ物として、南大門を訪れるたくさんの人たちにその味を認められたハンスンジャ・ハルモニ・ソンカルグクス。長年貫き続けた味と、器にたっぷりと盛られたカルグクスのような韓国の厚い人情を感じたい人におすすめのお店です。