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ビジネス街にたたずむ韓洋折衷の古宮、徳寿宮
徳寿宮はソウル市庁の近くに位置し、ビルが立ち並んだオフィス街にたたずむ宮殿です。徳寿宮の境内や周囲には樹木が生い茂り、まさに都会のオアシス的な場所。徳寿宮は西洋の影響を受け韓洋折衷の建築様式の建物が多いことが特徴です。もともとは第9代朝鮮王、成宗(ソンジョン)の兄にあたる月山大君の邸宅でした。豊臣秀吉の朝鮮出兵として知られる文禄の役でソウルの宮殿が被害を受けたため、王がここに移住。しばらくして「慶運宮」と名づけられます。1615年、昌徳宮が再建されると慶運宮は離宮として残り、19世紀末に再び王が住む場所となります。

<徳寿宮の正殿・中和殿 >
激動の近代史が感じられる宮殿
19世紀末、朝鮮26代王の高宗(コジョン)は閔妃(明成皇后)殺害事件を機にロシア大使館に逃げ込みます。その後、列強諸国の力を借りようと米英露の公使館が近くにある慶運宮(徳寿宮)に移り住み、1897年には徳寿宮で大韓帝国を樹立します。そのような背景からも建物の多くは西洋の建築様式で建てられたもの。徳寿宮の建物のなかでもひときわ目立つ石造殿はイギリス人の設計によるものです。また韓式と洋式を折衷した建築物があり、内装をシャンデリアなど西洋式に施すなど諸国の影響が見られます。高宗も宮殿でコーヒーを嗜んでいたことも知られています。1905年にはこの宮殿内で日本が韓国を保護国化する協約が結ばれ、1907年には高宗が廃位されることとなり、その後「徳寿宮」へと名称が変わります。

<静観軒(韓洋折衷の建築) >

<新古典主義の建築・石造殿(西館) >

<徳弘殿のシャンデリア >
観覧方法
徳寿宮は最も西洋の雰囲気を感じることができる宮殿です。都会の雑踏からふと抜け出したい方にもおすすめの場所。徳寿宮の観覧は正門にあたる大漢門のすぐ横でチケットを購入することからスタートです。ソウルの宮殿のなかでも最も遅い夜21時まで観覧できます。敷地内には池や散歩できるような道もあり、都会のなかで一息つける場所です。宮内では催しも開催されることも多く、伝統文化に接することができる場所となっています。

[日本語案内]
火~金曜日 9:30,16:00
土、日曜日 9:30




<無料案内の集合場所(大漢門を入って少し進んだ左側) >

<徳寿宮は散策も心地よい >
伝統芸術音楽会「徳寿宮風流」
5月~9月までの毎週木曜日の夜、静観軒にて伝統音楽祭「風流」が行われます。写真は2012年に行われた伝統芸能のパンソリの様子です。夏の夜、心地よい風にあたりながら伝統的な公演を愉しんでみるのはいかがでしょうか。

【2013年の日程】
日時:5月2日~9月26日 毎週木曜日19:30~
場所:徳寿宮静観軒
費用:無料(徳寿宮入場料1,000ウォン別途必要)





大漢門
徳寿宮の正門、大漢門(テハンムン)。もともとは南側にあった仁化門(インファムン)が正門でしたが、道路の事情によって次第にこの門が正門として位置づけられるようになりました。当初の名前は「大きく安らかだ」という意味の大安門(テアンムン)でしたが、1904年の火災後、1906年に補修された際に「漢陽(ソウル)の勢力が栄える」という意味として現在の名前に変更になりました。

王宮守門将交代式
1996年に徳寿宮大漢門の前で始められた王宮守門将交代式は、イギリスのバッキンガム宮殿の近衛兵交代儀式に劣らず華やかな儀式です。11:00、14:00、15:30の1日3回行われており、現在では観覧客が儀式を体験できるプログラム「私も守門将」も行われています。下の写真は実際にプログラムを体験している様子を撮影したものです。





中和門/中和殿
1902年に創建された中和殿(チュンファジョン)は徳寿宮の正殿としての役割を果たし、王の即位式や外国使節との接見の際に使用されました。「中和殿」はある一つの方向に偏らず調和をなすという意味です。中和殿へ上がる階段の中央には、他の宮殿と同じく踏道(タプド)といわれ石に刻まれた絵があり、ここには皇帝を象徴する龍が描かれています。他の宮殿では王を意味する鳳凰が刻まれていますが、1897年に大韓帝国となり、清(中国)からの独立によって皇帝になったことを意味しています。また内部の天井に描かれた龍の爪にも注目してみましょう。中国や韓国では龍の爪が一般的には5本なのに対し、ここでは皇帝の象徴として7本あることがわかります。毎週火曜日と土曜日の9時から16時までは内部が開放されており、見学することができます。


<龍が描かれた踏道(写真中央) >

<中和殿の天井の龍 >

<品階石(臣下たちが位別に並ぶための目印) >

<中和殿内部の様子 >

<中和殿からビル街を望む >

<浚明堂(左)と即祚堂(右)>
即祚堂
即祚堂(チュクチョダン)は壬辰倭乱(文禄の役)という国難の時期に、当時の第14代王、宣祖(ソンジョ)が留まった建物です。第15代朝鮮王の光海君(クァンヘグン)と第16代仁祖(インジョ)の即位式が行われたのもこの場所。仁祖即位の後、建物はそのまま保存されてきました。19世紀末に王が住むようになってから1902年に中和殿が建設されるまで、この建物が正殿の機能を果たします。1904年の火災によって焼失したのち、同年再建。現在正面にかけられている偏額は高宗が描いた文字です。写真左の浚明堂(スンミョンダン)とは廊下でつながっています。

<浚明堂の偏額>
浚明堂※
即祚堂と廊下がつながっている浚明堂(チュンミョンダン)では皇帝である高宗がここで政治を執り行っていました。

※浚明堂の「明」の左側は「日」の文字ではなく、実際の扁額には「目」の文字が使われています。これは「目を大きく開けて世の中を見る」という意味が込められているためです。


昔御堂
昔御堂(ソゴダン)は徳寿宮唯一の2階建ての建物で、他の建物に見られる丹青(タンチョン)が施されていません。その様子はまるで民家のような雰囲気です。16代王である仁祖の即位後、昔御堂は即祚堂とともに保存され徳寿宮の元の姿を現しています。





石造殿
1900年に着工し、10年後に完成した石造殿(ソクチョジョン)は高宗の寝殿で、大韓帝国の近代化のため西洋式に建築されました。ベランダが設置されているのが特徴でイギリス人のG.Dハーディングらが設計し、1905年以後には日本の建設会社、大倉組(現在の大成建設)が施工を請負いました。高宗の死後には日本画の美術館などとして利用された経緯があります。また。石造殿の前には噴水が造成されていますが、もともとは建物の後ろに庭園を造る「後苑」、上から下へと水が流れる自然の理にかなった滝を作るのが韓国式ですが、ここでは正反対で、建物の前に庭園が設置されて水が噴き出しています。石造殿は宮中遺物博物館(工事中)、石造殿の西館にあたる建物は徳寿宮美術館として利用されています。

<石造殿(東館)と噴水 >


徳寿宮美術館
石造殿の西館は国立現代美術館の分館、徳寿宮美術館です。日本統治時代に石造殿は日本絵画の展示を行う美術館でしたが、こちらは1938年から李王家美術館として使用されてました。現在は韓国や西洋の近現代美術の作品の展示がなされています。見学を終えて玄関から出たあと、階段の上から前を見渡すと目の前に広がる噴水と芝生が美しく感じられます。






<美術館の階段を降りるカップル >

<噴水の前にある日時計 >
光明門
光明門は王の寝殿として使用された咸寧殿の南側にあった門でしたが、1938年に石造殿西館を増設後、今の位置に移されました。このなかには水時計自撃漏と興天寺鐘銘、神機箭機火車(世宗大王の時代に作られた兵器)が展示されています。


<神機箭機火車 >

<興天寺鐘銘 >

<水時計自撃漏 >

<徳弘殿のシャンデリア>
咸寧殿/徳弘殿
咸寧殿(ハムニョンジョン)は皇帝の寝殿で1897年に建立、1904年の火災の後に再建されました。その火災の発端となったのはこの建物で、オンドル(韓国の伝統的な床暖房)から火が移ったのが原因ではないかとされています。隣にある徳弘殿(トクホンジョン)は外国の使節たちと接見する場所として使用されていました。内部にはシャンデリアが設置され、西洋風の装飾がなされています。


静観軒
徳寿宮のなかで一番高いところに位置する静観軒は、皇帝が休む場所として使用されました。ロシアの建築家、A.I.サバチンが設計したもので韓式と洋式の折衷です。外観からも西洋の趣が強く感じられますが、本来は石材を使用する柱が木製であることや、龍やコウモリなどの模様が刻まれているところが韓国式です。コーヒーが好きだったことで知られる高宗はここでコーヒーを飲みながら外交使節と宴会を行っていました。




観覧時間および料金
観覧時間および料金

[観覧時間]
午前9時から午後9時(終了1時間前までに入場してください)

[定休日]
毎週月曜日

[観覧料]
*大人(19歳以上):1000ウォン/団体10人以上の場合800ウォン
*青少年(満7歳〜18歳):500ウォン/団体10人以上の場合は400ウォン

<大漢門のすぐ横が券売所です。 >

<案内所は大漢門を入り左側です。 >
徳寿宮石垣通り(トルダムギル)
徳寿宮の周囲は石垣に囲まれており、秋になるとイチョウ並木が美しく四季折々の姿をみせてくれます。2006年に建設交通部が実施した「韓国の美しい道100選」で最優秀賞に選定され、過去にも様々な歌に登場するなど有名な道です。ここを一緒に歩いたカップルは別れるという噂もあるほどで、この近くに家庭裁判所があったことがその理由のようです。石垣通りを歩いて行くと、韓国の伝統芸術舞台「Miso(美笑)」が行われる貞洞劇場やソウル市立美術館があるだけでなく、ただ散策するにも適した場所です。





徳寿宮の詳細情報

店舗名 徳寿宮  (トクスグン/덕수궁)
観光エリア 鍾路
住所 서울특별시 중구 세종대로 99
ソウル特別市 中区 世宗大路 99
地図を見る
アクセス 地下鉄1号線市庁駅2番出口 徒歩1分
・ソウル地下鉄1号線 市庁駅(シチョンニョク、시청역、City Hall) 2番出口 徒歩1分
 -2番出口を出て少し直進すると右側に徳寿宮の正門、大漢門が見えます。
電話
02-771-9951
FAX 02-771-9953
ホームページ http://www.deoksugung.go.kr/
営業時間 09:00~21:00
* 入場券販売は観覧終了時間の1時間前まで
予約
定休日 月曜日
入場料 *大人(19歳〜64歳):1000ウォン/団体10人以上の場合800ウォン
*学生(満7歳〜19歳の小、中、高校生):500ウォン/団体10人以上の場合は400ウォン

※統合観覧券10000ウォン
景福宮、昌徳宮(後苑含む)、昌慶宮、徳寿宮、宗廟に入場可能
有効期間:購入日から1カ月以内
備考 バリアフリー施設:車椅子用トイレ、車椅子・電動車レンタル無料
記事公開日 2012-10-05  最終更新日 2012-10-05
※上記の観光地情報は予告なく変更される場合があります。





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