ここは、ソウル・西村（ソチョン）。まだあまり聞き慣れない「西村」という名。地下鉄3号線「景福宮（キョンボックン）駅」からほど近い静かな場所。遠い昔、多くの芸術家たちが暮らした街として知られる街です。ここ数年の間に少しずつ開発が進み、小さな個人経営のお店がぽつりぽつりとオープンするようになったことで、地元韓国の人々から注目を浴びるようになったエリアです。今回ワウソウルは、そんな西村のメインストリート「玉仁（オギン）ギル」にある「庭園（チョンウォン）」というお店をご紹介しようと思います。

「庭園」は2012年3月にこの場所にオープンしました。骨董品収集家であったお父様の影響でお店を開くことになったというオーナーさんは、とても優しく穏やかな女性。西村の街を散策に訪れた人々への道案内も快く引き受けてくれます。ここでは、お父様から受け継いだ骨董品や絵画、韓国の古い家具や茶器などを販売しているのに加え、お店の半分では婦人服の販売も行っています。

幼少の頃から、家のなかには常に絵画が飾られ、日常使いの家具もすべて韓国の伝統工芸品を使用する生活を送ってきたと語るオーナー。当時はお父様のコレクションにうんざりしたこともあったそうですが今になってようやく、こんなに深みがある素晴らしいものだったのかと気付くようになったといいます。商品のほとんどがお値段の張るものばかりですが、茶器などは3,000ウォン程度から販売されているものもあり、おみやげにも人気だといいます。

店先にもマネキンが立てられていることで「ここは服やさん？」と思われる方も多いといいます。それもそのはず。お店のなかを見渡してもセンスの良いファッション衣類がずらりと並んでいます。ここでは、近所にある「牧丹（モクタン）」という洋服店の商品も販売していて、いわゆる「牧丹2号店」としての役割も果たしているためだといいます。20代後半から40代ぐらいの女性をターゲットにした「大人カワイイ」ファッションアイテムが販売されています。

骨董品や絵画なんて、奥深すぎて踏み込みにくいなぁと感じていた方でも「庭園」では気軽にアイショッピングを楽しむことができますし、また違った魅力を感じることができるでしょう。それに加え、日々の生活をハッピーにさせてくれるような素敵なファッションアイテムも揃います。もっと多くの衣類を見てみたい！という方は「庭園」から徒歩7分の「牧丹（モクタン）」にもぜひ足を運んでみてください！
★「牧丹」への行き方と詳細情報
「玉仁ギル」の入り口までくだり、亭子の斜め向かいにある製肉店の前の道を約150ｍほど進んだところの右手に「牧丹」があります。