ここは、釜山（プサン）、大田（テジョン）、江原道（カンウォンド）方面へつながる高速バスターミナル京釜線。地下1階～地上10階からなる建物の中には洋服店や飲食店の他に「高速バスターミナル花市場」もあり、旅のついでにふらりと立ち寄ると楽しい施設です。

今回紹介するのはこの同じ建物の10階屋上に位置する焼肉店「ポソクチョン」です。1990年にオープンしたこのお店は、旅をする人はもちろん、オープン当初からのファンだという常連さんたちで毎日にぎわっています。最高300名のお客様まで収容できるという広々とした屋上は解放感マックス！晴れた日であれば南山（Nソウルタワー）まで見渡せる大空の下で、絶品焼肉を味わうことができます。さっそく一緒に覗いてみましょう！

「ポソクチョン」で食べることができるのは全羅北道・全羅南道・慶尚南道にまたがる智異（チリ）山の黒豚。高速バスターミナルが隣接しているだけあって、毎朝カン・テヒョン社長が注文した分量ずつ、高速バスで届けられます。輸送の際に冷凍保存のされていない鮮度抜群の豚が美味しいと、韓国の有名テレビ番組でも紹介されるほど。豚をまるごと仕入れているため、特に部位が定められているわけではなく、まさに豚の“美味しい部位”のみを炭火で焼いてたべる「スップルグイ」がこのお店のメインです。今回のワウソウルの取材にも、カン社長が特別にお肉を焼きながら参加してくださいました。

「ポソクチョン」を訪れるお客様のほとんどが注文するという「スップルグイ（炭焼き）」。やわらかい智異山の黒豚を炭火で一気に焼き上げることで余分な脂を落とし、うまみがギュッと詰まった上質のコラーゲンと赤身が食欲を増進させてくれます。お肉本来の味を楽しみたい方はあっさりと塩に付けて食べてみてください。また、サム（包み野菜）に包んで食べるとサッパリとヘルシーな味わいが楽しめます。
（スップルグイ：一人前12,000ウォン）

続いて紹介するのは、辛い物好きの方におすすめしたい「トゥルチギ　ヤンニョム」です。これは厨房で調理されて熱々の鉄板に乗ったままテーブルへ運ばれてきます。同じく智異山の黒豚を特製の甘辛ダレで炒めた一品です。お酒のつまみにもピッタリの「トゥルチギ　ヤンニョム」は2次会で「ポソクチョン」を訪れたお父さん方から人気の高いメニューです。
（トゥルチギ　ヤンニョム：一人前12,000ウォン）

「トゥルチギ　ヤンニョム」の続き！
お肉を食べた後は、あまったタレでご飯を炒めて食べる「ポックムパプ（焼き飯）」がおすすめ。コンギパプ（ご飯：1,000ウォン）を追加して、ダイナミックに炒めて食べましょう。辛いけれど、どんどん食べてしまうのが「トゥルチギ　ヤンニョム　ポックンパプ」の魔力。

「ポソクチョン」といえば、お肉の他にもこのキムチチゲが有名。お肉を食べ過ぎて少し胃がムカムカする、お酒を飲み過ぎた、という時はシメにこのキムチチゲを食べてみてください！巨大キムチがそのままの姿で入っているビジュアルもインパクトが強いのですが、見ためよりも辛すぎないスープがやさしく胃をいたわってくれます。キムチは食べやすい大きさに切って食べましょう。
（キムチチゲ：一人前6,000ウォン）

暖かい季節に解放感溢れる屋上で楽しい焼肉パーティー。韓国旅行にまた新しい思い出の1ページが増えそうですね。もちろん、雨の日は店内で食べることも可能です。「色々な店の肉を食べてみたけれど、うちに敵う店はなかった！」と胸を張る、少々強面ながらもニッコリ微笑むと可愛らしいカン・テヒョン社長がみなさまをお待ちしています！

地下鉄3・7・9号線「高速ターミナル駅」1番出口から、そのまま連結している「高速バスターミナル」という建物へ向かいます。「高速ターミナル京釜線（キョンブソン）」という案内板が表示されているので参考にしましょう。建物に着いたらエレベーターを利用し、10階（屋上）まで上ります。10階に停まるのは右端のエレベーターのみです。