いつからか韓国では鍾路（チョンノ）周辺の路地裏探索ブームが起きています。韓国の伝統文化が感じられる仁寺洞や、韓屋と現代的なインテリアが融合した北村・三清洞はたくさんの人たちが訪れる場所であり、外国人観光客が必ず行くべきスポットとして知られています。しかし、人々は他の人が行かない未知の場所を発見するのが好きなようです。最近では鍾路にある西村（ソチョン）がそんなところ。西村は景福宮の西側の村の別称として清雲孝子洞、社稷洞一帯をいいます。その中でもこまごまとしていて人が住んでいる街の感じが漂う、恋人と手をつないで歩きたい街、社稷洞（サジクドン）のコピハンジャンを紹介します。

「コピハンジャン」は韓国語で「コーヒー一杯」という意味。炭火でロースティングしたコーヒーとカマドで焼いたホットクが噂になり、有名になったお店です。人通りが少ないところに位置していますが、"口コミの威力"により、韓国のグルメ番組「食神ロード」で紹介されたこともあるそう。15人余りが入れるこぢんまりとした空間に、オーナー自身が廃品を活用して作った珍しく面白い小物がいっぱい。コーヒーメーカーはお店の奥のほうにどんと置かれています。まるで魔法の古物商のお店に入ったよう気分。韓国の70～80年代の香りを呼びさまし、ロマンを感じる「コピハンジャン（コーヒー一杯）」でコーヒー一杯いかがですか？

12種類のハンドドリップコーヒーとエスプレッソ、アメリカーノ、カフェラテ、カプチーノ、コーヒーの種類は大きく分けて5種類です。そのほかハーブ茶、ノンアルコールカクテルもあります。メニューはすべて韓国語なので注文が難しいと感じるかもしれませんが、心配しないでください。最後に注文に必要な韓国語をお教えしますからね。


* ハンドドリップコーヒー 5,000ウォン
- エチオピア、コロンビア、インドネシア、ブラジル、ケニア、グアテマラ、ルワンダ、コスタリカ、ニカラグア、メキシコ、エルサルバドル、インド
*エスプレッソ、アメリカーノ 4,000ウォン
*カフェラテ、カプチーノ 5,000ウォン

「コピハンジャン」の主役はこのカマド。注文と同時に作られ、かまどで焼かれて出てくるアツアツのファドクホットクとクッカタンパッパン（菊花あんパン）を食べるために、わざわざ店を訪れるお客さんも多いそうです。

注文が入るとあらかじめ用意された生地を器に入れ、外に出てかまどの前の椅子を動かし、ホットクを作り始めるオーナー。生地に黒砂糖の粉をいっぱいに入れ、漏れないようにしっかりふさぎ、かまどに入れます。10分過ぎたらあつあつのカマドホットクが誕生します。フォークで中身を切ってみると、砂糖の甘い香りと白い湯気がふわりと上がってきます。パンを少しづつ切り、砂糖ソースにつけるとよいでしょう。砂糖ソースは最初、とても熱いのでフーフーと冷ましながら食べてください。価格は3,000ウォン。

ファドクホットクと同じく、注文と同時に作られるクッカタンパッパン（菊花あんパン）。このあんパンは99%、小豆だけで作られたのかと思うほど、たくさんの小豆が入っています。小豆を薄皮で包んだパンは、かまどで焼かれるため、特有のカリカリ感とモチモチ感が生きています。甘くないのでミルクの泡がたっぷりのカプチーノ、またはカフェラテと一緒に食べることをおすすめします。価格は3,000ウォン。

カフェラテ1杯ください。―（カペラテ ハンジャン ジュセヨ/카페라떼 한 잔 주세요.)
ファドクホットク1つください。―（ファドクホットク ハンゲ ジュセヨ/화덕호떡　한 개 주세요.）
クックァタンパッパン1つください。―（クックァタンパッパン ハンゲ ジュセヨ/국화단팥빵 한 개 주세요.)
＜参考＞
1つ：ハンゲ/한 개 　2つ：トゥゲ/두 개　 3つ：セゲ/세 개　 4つ：ネゲ/네 개
韓国語を使ってお店の方とコミュニケーションをとり、美味しいコーヒーとお菓子を召し上がってください。